ダイヤの選び方 当社の品質基準 |
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高品質ダイヤをお薦めする理由 |
ダイヤモンドは日用品ではありません。皆さんが一生懸命貯めたお金で買う商品です。それだけに、長い間使ってもらいたいと思います。
良いものは飽きが来ません。良いものは他の人から褒めてもらえるので嬉しくなり、ますます好きになります。
折角買っていただくダイヤモンドですから、私たちは、皆さんの代わりになって、良いダイヤモンドを選んでいきたい、買って良かったと思われる店になりたいと思っています。
それには、品質の悪いダイヤモンドはお薦めしないことだと思います。キラキラと美しく輝いてこそのダイヤモンドです。大きいだけで品質の劣るダイヤモンドをお薦めしたくはありません。 |
当社のこだわり 1 − カットの重視 |
ダイヤモンドは、他の宝石と違い、通常ラウンド・ブリリアント・カットという形をしています。これはダイヤモンドの上部(クラウン側)から入った光が、ダイヤモンド内部で反射し(全反射)、ダイヤモンドから出ていくときにまばゆい燦めきを起こすように計算されているからです。
しかしながら、すべてのダイヤモンドが理想的な形にカットされるわけではありません。原石の形、内包物の位置や大きさにより、理想形とは違ったものになっています。
カットはExcellent、Very Good、Good、Fair、Poorの5段階で評価されます。Excellentの条件は、理想のカットからそれに非常に近い範囲にあるものですが、仕上げの2項目(研磨の状態と対称性)はVery
Good以上なら良いことになっています。その仕上げの2項目もExcellentですと、総合評価のExcellentと合わせて、Excellentが3つになりますので、これをトリプル・エクセレレント(3Ex)と呼んでいます。
それとは少し違う基準ですが、真上から入った光と横上から入った光を、違った色で見ることのできる器具(ジェムスコープ)で見ると、シンメトリー(上下左右の対称性)とプロポーションが優れているダイヤでは、クラウン側からは8本の矢(アローマーク)が見え、下部(パビリオン側)からは8個のハートマークが見えます。これをハート・アンド・キューピット(H&C)と呼んでいます。
トリプル・エクセレントで、かつハート・アンド・キューピッドが現れるものをトリプル・エクセレント・ハート・アンド・キューピッド(3Ex H&C)と言います。これがカットの最高グレードと言っていいでしょう。
3Ex H&Cの輝き、燦めきは、他のグレードと違うと言うのが、実際に現物を見た方々のご意見です。そこで、当社では、3Ex H&Cだけを取り扱っております。
下の3枚の写真を較べてみると、中央部分の対称性が、H&Cの場合はほぼ完璧なのに対し、Very Good、Goodと下がっていくにつれ、少しずつ歪みが大きくなっていくことがお分かりになると思います。これが輝きに大きく影響してくるのです。 |
カットグレードの違いによる対称性の違い |
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最近、アローマークの範囲が広がったという気がします。かつてはジェムスコープでアローマークを見るとき、少し中心からずらしてみても、アローマークがくっきりと白く見えるものだけでしたが、最近ではほんの少し中心からずれただけでも銀色になってしまうものもH&Cに認定されるようになってきています。また、きちんと中心で見ても、アローマーク全体が銀色になっているものもあります。
もともと(現在でも)GIAにはH&Cという考え方がありませんので、GIAのトリプル・エクセレント(3Ex)ではH&Cにならないものが多くありました。GIAの3Exの鑑定書が付いていると、日本では3Ex
H&Cの鑑定を出してしまう傾向にあるので、このようなことになったのではないかと思われます。
当社ではアローマークがきちんと見えないものは買わないことにしています。 |
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きちんとしたアローマーク |
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当社のこだわり 2 − クラリティの重視 |
もう一つ、ダイヤモンドの輝きに影響を与えるのはクラリティ(明澄度)です。これは内包物(インクルージョン)の程度によって、専門家が顕微鏡を使って全く見えないものから、普通の人が肉眼で見てもすぐに分かるものまで、FLからI3までに分類されています。
それでは、どこから上だと品質が良いということになるのでしょうか?個人的な意見ですが、私はVS2がその境目になると考えています。
たとえばリフォームしようとすると、SI1以下ですと、たいていのジュエリー店では断られてしまいます。内包物の状態によっては石止め直しの時に内包物が大きくなってしまうおそれがあるからです。ですから、将来のことを考えればVS2以上がお薦めです。
しかしながら、VS2ならすべてが良いかと言えば、そういうことではありません。VS2ですと、ほとんどの場合、内包物が鑑定書の写真にごく小さなゴミのように写り込みます。その分だけ光を透過しないのですから、輝きが落ちることになります。私はこのようなVS2はあまりお薦めしたくありません。 |
H&C鑑定書の写真に写る一般的なVS2の内包物(インクルージョン) |
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ただ、グレードというのは範囲規定ですから、同じVS2でも、VS1に近い綺麗なものから、SI1に近いものまであります。VS1にごくごく近い、綺麗なVS2ですと、内包物は写真に写り込みません。たとえ写ったとしても、ほとんど気がつかない程度の大きさでしかありません。
当社で取り扱うVS2は、この綺麗なVS2だけに限定しています。ですから、価格表を見ていただくとお分かりになると思いますが、当社が取り扱っているVS2の数は非常に少ないのです。本来ならグレードが下がるほど多くの石がある訳ですから、当社がVS2を厳選していることがお分かりいただけると思います。同様にVS1でもVS2に近いものは仕入れません。VVS2に近いものだけにしています。
また稀にダイヤの成長線が見えるものがあります。これはクラリティグレードの評価要素にはなっていませんが、光の撹乱要因となるものですから、大きなものについては、当社では取り扱わないことにしています。(右の写真の○の中)
このように、当社が仕入れるダイヤモンドは、単に鑑定会社の鑑定結果を鵜呑みにするのではなく、自分の目で見て、同じグレードであっても、なるべく綺麗なものを選んでおります。
選別合格率はこちらからご覧下さい。 |
当社のこだわり 3 − 脇石にも高品質のH&Cダイヤモンドを |
ジュエリーに使うダイヤモンドは、中心石だけが綺麗であればいいわけではなく、脇石(side stones)にも注意を払わなければなりません。
ところが脇石は小さくて鑑定書が付かないこともあり、ほとんどのジュエリー店では、あまり品質の良いダイヤモンドを使っていません。
当社では、中心石がすべて3Ex H&Cと最高のカットグレードであり、クラリティもVS1に近いVS2以上しか取り扱っておりませんので、脇石もそれにふさわしいように、Fカラー、VSクラス、H&Cの品質に限定しています。
ただ、メレーダイヤ(脇石用の小さなラウンド・ダイヤモンド)の場合は、「当社のこだわり2」で述べたような、VS1に近いVS2ではありません。現実問題として、そこまで厳密に分類出来ないからです。この点はご了承下さい。
Fカラー、VSクラス、H&Cのメレーダイヤを入れた指輪を店頭でご覧いただくと、輝きの違いを実感していただけます。 |
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