ダイヤ価格急騰 一層の先高を予想 |
2011/05/27 |
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今年に入ってからダイヤ価格が急騰している。
ダイヤ価格は2008年9月のリーマンショックで急落していたが、その後中国やインドなど新興国の旺盛な需要増に支えられて大粒石から価格が回復し、次第にサイズの小さなものにまで値上げの波が押し寄せてきていた。今春には0.7カラット以上が値上がりし、ついに5月にはサイズに関係なく、それも品質に関係なく値上がりした。
特に5月12日にRapaport社が発表した価格動向調査では、前月と比べ平均8%もの大幅な値上がりを示しており、関係者を驚かせた。
デ・ビアス社によると、2010年は中国とインドでダイヤの消費量が激増し、前年比で中国が25%増、インドが31%増となり、この2カ国に香港を加えると世界全体の消費量の20%をしめるに至ったという。さらに米国も前年比7%増と予想を上回る消費の伸びを見せた。
一方、この数年新規鉱山は見つかっておらず、デ・ビアス社は今後の供給減に備えるため、販売量をほぼ半減させると明言しており、これを受けてDTCは平均7%の原石値上げを発表したため、一斉に値上げ気運が高まった。特にスターサイズと言われる2ミリ以下のラウンドは品質にかかわらず20%以上の値上がりをしている。
今後も新興国と米国の需要はさらに伸びるものと予想され、多くの関係者は一層の価格上昇を予想するとともに、未だに景気回復の目途が立たない日本では仕入価格上昇を販売価格に転嫁できず、経営圧迫要因になることを恐れている。 |
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